夏草線路


写真は今年7月、横浜線長津田付近を行く初代E電こと205系 http://bit.ly/aJO1jY


BGMはこちらhttp://www.youtube.com/watch?v=bMnhmqYsTCo





でこちらは33年前の1977年初夏。
南武支線、浜川崎付近を行く旧型国電クモハ11+クハ16 http://bit.ly/90jFVx
1932年の生まれ。昭和恐慌、戦争、敗戦直後の人心荒廃の時代をひた走った通称17メートル国電


涼陰としたその車内には野間宏氏の「顔の中の赤い月」 http://amzn.to/4ovdIQ の頃の
時代の空気がまだ篭っているかのようでした。


今の写真と比べると、線路の草とりが、いい意味でいい加減(笑)だったか
生い茂る雑草のなか、漕ぐように疾駆する姿が印象的でした――


77年の撮影時、私は中学生でしたが、その後社会に出てさまざまな難事に出くわす度、
雑草かき分け突き進む、国電のあの力強いモーター音が、フッと懐かしく思い出されたものです。


しかし写真の旧モハ31系のような歴史的な車輛がまだ遺っていた頃、
鉄道が好き、と口にしても“ああいう重々しくて暗いイメージのものは厭だ”と引かれまくってたのに(´・ω・`)
なぜ軽量ステンレス車の時代になって鉄ブームになったのか?


鉄道の暗いイメージが(表層から)払拭され、もう重く感じなくなったから、ということでのブームなら、
何かかえって残念だなぁ、という気もしてしまうのですが